013/海の少年◆eMSBg6X9mM
「使う機会が無い武器ではあるが・・・」 リオンの支給品、それは長い筒状の物であった。知っている人がみたら銃と呼ばれるたぐいというのは分かる。 「脅しには使えるが、いざ戦うとなると心細いか・・・」 剣が欲しい、この際サイズは気にしない。そんな事を考えていると浜辺に槍をもった一人の男が居た。 『参加者の一人か・・・持ち物は鉾か・・・これよりかはマシだな、よし!』 彼から武器を奪おう、そう思い彼に近寄る。 本当は不意打ちでも良かったのだが、使い慣れた武器で無いと心細い、それに参加者をむやみに殺したくもない。 リオンの最終目的は主催者を立つ事だからだ。 浜辺でぼーっとしている男、洋介に声をかける。 「おい!そこの男!!」 「ああ〜ん?俺?」 その声で男は振り向く。 「その武器をよこせ、武器さえよこせば俺は貴様を殺すつもりは無い!!」 銃を構え、洋介に脅しをかけるリオン。 「あっと、それは脅し?恐いねえ?」 「違う、貴様がおとなしく武器を渡せば殺しはしないが、抵抗するのならこの銃を撃つだけだ!!」 引き金に指を置くリオン。 「あ〜・・・なるほど、武器を渡さなければ問答無用で殺すってワケ?ふ〜ん・・・」 「そう言う事だ、さあ、武器を渡せ!!」 「だけどさ?それ安全装置ついたままだよ?それじゃあ暴発しちまうぜ?」 リオンの銃に指摘をする洋介。 「・・・!?な・・・なに?」 自分には詳しくない武器である、自分よりこの武器を知っている人間かもしれない、その指摘に一瞬動揺するリオン。 「ブラフだよ!バーカ!!!」 その声と共にリオンに駆け寄る洋介。 それに気づいた時には、リオン横っ腹にその槍が貫通した跡だった。 「が・・・はぁ・・・!!」 辛うじて急所はそれた、だが致命傷であるのは確かだった。 「自分の武器はキチンと調べろよな!」 『油断した・・・僕らしくも無い・・・!!一旦引く方が得策か!!』 貫かれた横腹を抑え、悔しいがその場から一旦去ろうとするリオン。 「おっと、逃げる気か?そうはさせねえよ!因みに俺の武器は・・・」 洋介は槍を天に掲げる。 それに応じるかの用にリオンの頭上に雷が集まる。 「どうやら・・・雷を操るらしくてね!!」 天に掲げた槍を振り落とす、それに応じてリオンに向け雷が落ち行く。 「がぁぁぁぁぁぁっ!!マ・・・・マリアン・・・・」 リオンは愛する者の名を呟き、そして絶命した。 「脅すなら自分の獲物、しっかり調べてから脅せよな、フハッ」 黒焦げとなったリオンの死体から銃を奪う洋介。 「ハハハッ!アーッハッハッハァ!!俺の武器は大当たりだったらしいぜ!悪いね!アーッハハっ・・・ウグッ!!」 突然胸を押さえ込む洋介 「ウグッ・・・グウッ・・・ハハ・・・どうも調子が悪ぃぜ・・・これがバアちゃんが言ってたバチって奴か・・・?ハハハ・・・」 発作を起こしたように苦しみだす。 「ハァ・・・ハァ・・・何だよ・・・こんな所で・・・死んで・・・たまるかよ・・・!俺は鯨に乗った少年、洋介だぜ・・・!!」 洋介は知らない、彼の支給品、ウコムの鉾の雷を操るには多大なるスキルが居る事を、もし仮にスキル無きものが使うと、スキルの変わりに直接生命力を消費する武器だと言う事を・・・ 【洋介(里見の謎】A-1海岸沿い/一日目・08:50 状態:ウコムの鉾使用により生命力にダメージ 装備:ウコムの鉾(ロマサガ1) 道具:ウコムの鉾 ウィンチェスター M1897(リオンからルート) 思考:最終的には勝ち残る 【リオン(テイルズシリーズ) 死亡 残り98人】
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